フランク・タシュリン作の2冊の絵本「ぼくはくまですよ」「オポッサムはないてません」を読んだのですが、わかってくれない…… という点が共通する作品だなと感じました。
1.「ぼくはくまですよ」
「ぼくはくまですよ」は、冬眠していたくま(熊)の話。
くまが眠っている間にその上に工場が建ってしまい、目覚めたくまは工場の敷地内で途方にくれます。
そこで彼を見かけた工場の人は彼のことをさぼっている工員としか見てくれず、いくら「ぼくはくまですよ」といっても聞いてもらえません。
はたして彼はどうなってしまうのでしょうか……といったお話です。
ぼくはくまですよ (こころのかいだん) [ フランク・タシュリン ]
2.「オポッサムはないてません」
森でニコニコ、幸せに暮らしていたオポッサム。
ところがその森にピクニックに来た人間たちは、オポッサムを見て 悲しんでいる と思い込み、いくら幸せだと言っても聞いてもらえません。
オポッサムの意志を無視して、彼を幸せにするために町に連れていってしまう人間たち。
はたしてオポッサムはどうなってしまうのでしょうか……。
オポッサムはないてません (こころのかいだん) [ フランク・タシュリン ]
感想
と、あらすじを見ていただいてお分かりのように、シチュエーション、展開ともに似通った作品です。
とにかく、他者の 分かってくれなさ が印象的で、少し悲しい雰囲気すらあり、そこが印象的でもあります。
とはいえ、いわゆるバッドエンドの作品ではなく、「ぼくはくまですよ」などはある種の すっきり感 もあるほどです。
ちなみに作者のフランク・タシュリンは、元々はアニメの関係者。
「ぼくはくまですよ」の訳者あとがきによると
初期のルーニー・テューンズ作品を手がけ、一九三九年には、ウォルト・ディズニー・スタジオへ籍を移し、ミッキーマウスなどの脚本を手がけたと言われています。
とのこと。
その影響もあってか、どこかアメリカの昔のアニメっぽい絵柄になっています。
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