無理矢理ハッピーエンドは本当にいいことなのか? と考えさせられた短編児童文学(「灰色の服のおじさん」)(2023/11/02更新)

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「灰色の服のおじさん」は、スペインの児童文学者フェルナンド・アロンソの作品。

同名の児童文学の短編集に収録されており、日本では小学館から出版されています。

そんな短編の方の「灰色の服のおじさん」ですが、もの悲しい終わり方をする作品なのです――本来は……。

しかし、その続きにはこんな文章が……!

おじさんの物語は、これでおしまいです。

(中略)

けれども、多くの人は悲しい終わりが好きではありません。

その人たちのために、

おじさんを幸せにすることにしました……。

そしてそのあとに続くのは、それまでとはガラッと色合いが変わった展開とハッピーエンディング……。

おそらく作者は批評精神的なものも含めて、先にご紹介したような文章とそのあとの展開を書いたのでは、と思うのですが、木に竹を接いだような印象で、まんまと(?)

 

これでほんとうによかったのだろうか……

 

という思いに駆られてしまったのでした。